読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

島村楽器テクニカルアカデミー 公式ブログ

音楽技術専門の学校『島村楽器テクニカルアカデミー』の公式ブログ!音楽の職業・仕事を探す人は必見!

管楽器リペア科1年生 サックスの「ガタとセリの修正」

皆様こんにちは!管楽器リペア科の鈴木です。
前回のブログで、フルートの「ガタとセリの修正」について掲載しました。
今回はサックスでのガタとセリの修正の様子をご紹介したいと思います。

前回の記事はこちら
管楽器リペア科1年生 フルートの授業風景 - 代官山音楽院 公式ブログ「DMAの日常」


ガタとセリの条件はフルートもサックスも基本的には同じです。
しかし、フルートとサックスとでは楽器の大きさや材質が大きく違います。

■フルート→洋白や銀製などの硬い金属を使っており、尚且つキイが小さい。
■サックス→主に真鍮(銅と亜鉛の合金)という柔らかい金属を使っており、尚且つキイが大きい。

フルートとサックスとでは対照的な特徴を持っています。

今回のサックスのガタ修正ですが、サックスもスウェージングペンチを使うのですが、キイが大きい分小さなペンチで均等にキイパイプを伸ばすことはとても難しく高度な技術が問われます。
そこで今回は万力に挟んで使うスウェージングツールをご紹介します。


f:id:daikanyama-ongakuin:20151116183904j:plain 
①万力にスウェージングツールを既に挟んでおり、芯金とキイもセッティング済みのところです。

f:id:daikanyama-ongakuin:20151116184454j:plain 
②ここからハンドルを少しずつ回してキイパイプを伸ばします。力を入れすぎると簡単にキイパイプが潰れてしまい、取り返しのつかない状態になってしまいます…

f:id:daikanyama-ongakuin:20151116184356j:plain
③伸ばした後、キイパイプと芯金との動きをチェックし適切なクリアランス(隙間)になっているかをチェックします。

これが簡単なようでとても高度な技術で、しかも重要な要素なのです。
バランス調整が上手く出来なかったり、タンポ調整がなかなか合わなかったり…
実はガタが原因できちんと直らなかった、すぐに調整が狂ってしまう、という実体験を何人かの学生たちは目の当たりにしています。
セリも同様で、バネ圧を上げようと針バネや板バネをきちんと曲げているのに強くならない、きちんと反応しないというのはこの要素が一つの原因ということも十分に考えられるのです。


続いては…
トーンホール修正、次号に続く。