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島村楽器テクニカルアカデミー 公式ブログ

音楽技術専門の学校『島村楽器テクニカルアカデミー』の公式ブログ!音楽の職業・仕事を探す人は必見!

院外授業 手練による絵具製作実習

バイオリンクラフト&リペア科本科2年生の授業にて、画材メーカー株式会社クサカベのスタッフによる油絵具の製作工程勉強と手練による絵具作成の実習が行われました。
昨年までは、クサカベの本社工場を訪問し、その中で油絵具製作工程の見学や手練りによる油絵具作成の体験をさせていただいてきたのですが、今年度はスタッフの方に直接来校していただいての実施です。以前から、学校の塗装材料や環境について意見をいただければと考えていたので、大変よい機会となりました。

バイオリンと画材

画材とバイオリンは一見、関連性がないように思えるかもしれません。しかし、以前の特集記事でも取り上げていますが、特に塗装・接着の部分については共通した知識が必要となる部分を多く見出すことができます。したがって、塗装・接着の勉強の際には、相対的に資料が多い絵画・画材関連の書籍にお世話になることも少なくありません。

今回は画材のスペシャリストに来校いただいたので、バイオリンクラフト&リペア科の塗装設備や塗装材料などを見ていただきアドバイスをいただきました。バイオリンでは昔からある天然の素材を多く用いていますが、現代の絵画の世界においては、こういった類のものはどちらかと言えば珍しくなっており、マニアックな領域と見られるものも多いようです。

塗装の原点に迫る

例年同様、絵具製作体験の前に、油絵具について実際に工場で行われている製作工程や素材の特性について講義していただきました。しかし、今回はその場所がバイオリン科の教室。所変われば品変わるではないですが、話題が例年よりバイオリンの塗装に関連がある内容を多く取り上げていただけたように思えました。本科生にとっては授業項目にない乾性油の塗装に関わるお話が多く聞けたので、思わぬ収穫になったのではないでしょうか。

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画材解説の様子
図なども用いて丁寧に説明していただきました


絵具作りを終えて

後半は、実際に手練で絵具の製作を体験。VTRで見せていただいた工場での製作工程を手で辿る、地味で根気がいる作業ですが、興味を引く話題も交えながら、楽しく、丁寧に教えていただきました。

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絵具作りに取り組む様子
バーントシェンナという土系の顔料を使ってのチャレンジです


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作業に入ると特に真剣になる2年生

こういった授業は、もしかしたら、効率が悪く、寄り道をしていると考えることもできるかもしれません。しかし、バイオリンは歴史が長いもの。技術者を目指していく上では、こういった原点を辿る、という姿勢を身につけていくことも大事なことではないかとバイオリンクラフト&リペア科では考えています。

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完成した学生作の絵具!
クサカベの皆さま、今年もお忙しい中、ありがとうございました

2年生にとっては今回の実習が最後の院外授業(実施は学校内でしたが…)となりますが、卒業後も有意義な寄り道を自分で見つけ、探求していってほしいと思います。