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島村楽器テクニカルアカデミー 公式ブログ

音楽技術専門の学校『島村楽器テクニカルアカデミー』の公式ブログ!音楽の職業・仕事を探す人は必見!

モンドムジカ2012 研修旅行レポート 1

去る9月末、モンドムジカ見本市開催の時期に合わせてイタリア、ミラノ・クレモナ市への研修旅行を実施しました!
代官山音楽院ならではの内容を3回に分けてご報告したいと思います。
これから入学される皆さんは、ぜひ参考にしていただければと思います。

まず今回の研修旅行の名前にある「モンドムジカ見本市」について説明させていただきます。
この見本市は、歴史上のバイオリン製作者としてはもっとも著名なストラディバリが活躍したイタリア・クレモナ市で毎年秋に開かれる見本市です。
バイオリンやピアノ関連の出品が豊富で、世界各国から出品者、買い付けのための業者や技術者、そして演奏家などが集まることで有名です。

今回の研修旅行はこのモンドムジカ見本市開催の時期に実施し、フェア会場の見学はもちろん、同じ州にある当音楽院提携校の訪問やクレモナ市内の専門店等の見学を行いました。

それでは前置きが長くなってしまいましたが、早速、その様子をお伝えしていきたいと思います!

研修旅行出発日

イタリアへの出発日は成田国際空港に早朝に集合。出発式を行い、参加者会員の元気な顔を確認してから、目的地のミラノ市に向かって移動を開始しました。

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ミラノに向けて移動、飛行機乗り継ぎの様子


日本からイタリアへの移動は時間で半日以上かかる長旅です。いくつかの交通機関を経由し、夜になってようやくミラノ市のホテルに到着。明日に備えるため、ここでゆっくり休んで、明日以降の研修に備えます。

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夜遅くホテルに到着、長時間の旅お疲れ様でした。

イタリア1日目

天気が心配されていましたが、初日は運良く晩夏~初秋の青空が広がり、幸先がよいスタートと鳴りました。

朝食後、早速ホテルからバスで出発し、まずは最初の目的地、提携校であるミラノの学校に向かいました。
正式名:Civica scuola di liuteria di Mlilano(ミラノ市立弦楽器製作学校)は擦弦楽器(バイオリン属など)と撥弦楽器(ギター族など)の部門に分かれ弦楽器技術を勉強する学校です。


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ミラノの学校に到着!

学校に入ると、擦弦楽器の製作実技担当のPaolaVecchio(パオラ・ヴェッキォ)先生と修理実技担当のGabrieleNegri(ガブリエル・ネグリ)先生が迎えてくださり、まずは製作教室の見学から案内していただきました。

入門・初心者に大切なこと

ヴェッキオ先生が案内してくださっているときに1つ印象に残るやりとりがあったので紹介しておきます。
引率の高倉先生よりヴェッキォ先生に「今日、見学させていただいている学生の大半は1年生、あるいは2年生でまだその道に入って日が浅いのですが、今彼らが取り組むべきこととして何かアドバイスをいただけますか?」と質問があいました。
ヴェッキオ先生は少し考えてから「まず刃物を研ぐこと、そしてそれをどのように使うか覚えることね。」と答えました。
翻訳して参加者の全員に高倉先生が伝えたところ、笑い声が・・・
学生がいつも、言われていることと同じことだったからです。世界のどとに行っても、基本中の基本としてはずせないのはやはり、刃物をしっかり研ぐということ、そしてその扱いを覚えることのようですね。

オイルニスをも扱う塗装設備

製作教室の次には塗装室を見学させていただきました。
塗装の授業で行われる授業内容は、代官山音楽院と大きく変わりはありませんが、理科の実験等に使用されるドラフトがあることで、校内で加熱を必要とするオイルニスの作成ができるという点には参加者からも、感嘆の声が聞こえました。


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塗装室 汚れやすい環境ですが清掃が行き届いています

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(1枚目)ヴェッキオ先生(写真右側)からアドバイス
(2枚目)オイルニス作成の為の設備


ネグリ先生の講義・地下博物館の見学

ヴェッキオ先生は開催が明日に控えているモンドムジカの設営作業があるということで、その後はネグリ先生に学校案内がバトンタッチされました。
ネグリ先生は、案内の一環として修理・修復で行われる複雑な修理についての講義をしてくださったのですが、その中でも特に形状の複雑な虫食いの修理は見せていただいたサンプル、説明の内容ともに圧巻でした。
ミラノの学校の卒業生は演奏家を相手にした技術者として働く他に、博物館などの楽器修理師としても働く人などもいますが、そうしたベースがここで養われているという事が参加者の皆さんにも垣間みられたのではないかと思います。


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ネグリ先生より楽器修理について講義

最後に校内の楽器博物館と校長室に展示されている過去の学校が取り組んできた様々な事例の紹介をしていただきました。

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地下楽器博物館 撥弦楽器属の楽器展示も豊富

学校の見学を終えて

ネグリ先生の説明には、ミラノの学校の在校生がついてまわってくれていたのですが、最後に学校の入口で、彼らと参加者全員で記念撮影。名残り惜しさを残して校舎を後にしました。


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ミラノ学校の学生達と撮影
ミラノの学校の学生さん、事務員さんが一緒に写りたいと仲間に入ってくれました

以上ミラノでの半日をお伝えしました。これから先はクレモナに向かうのですが、その様子は次回のレポートでお伝えしたいと思います。


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クレモナ出発前に、有名なミラノの大聖堂前にて休憩